隠された裏側を見る
取り残され
三つ目の駅を降りたならそこはもう、ああ
気付けば見たことのない景色
ここはどこだろう
周りを見れば
人々の形
跡形もなくなり
怯えたその時に
“何か”が気付いた
隠された裏側に居る
触れてはだめ
踏み入れればもう戻れぬ
ここはそう、亜、亜
白く月のように幽（かそけ）く
塔の影に隠れ空を見上げた
夢なのか現か
黄泉（よみ）と根之堅（ねのかたす）の
狭間に消える
黒い靄に追われ
裸足で逃げ出した
祭りの音達がだんだん近づく
トンネルの向こう側から
誰かが呼ぶ
その名を知っていたならば
黄泉平坂(よもつひらさか）
黒の向こうがわに
せせらぐ水の音
灰の交る青に
煌めく月光
隠された裏側に居る
触れてはだめ
踏み入れればもう戻れぬ
ここはそう、黄泉への路
隠された裏側を見る
取り残され
三つ目の駅を降りたならそこはもう、亜、亜